アスエネ株式会社は、Carbon EX株式会社に3億円の追加出資を実施するとともに、連結子会社化したことを発表しました。アスエネのCarbon EXへの出資比率は51%に引き上げられ、累計出資額は4億円となります。
Carbon EXは、カーボンクレジット・排出権取引所を運営する企業です。脱炭素社会の実現に向けた動きが加速する中、カーボンクレジット市場の重要性が高まっています。特に欧州では厳格な排出削減義務が課されており、米国やアジア各国でもカーボンクレジット取引の拡大が進んでいます。
日本国内においても、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」実現に向けた政策が進められています。2026年度からはGX-ETS(排出量取引制度)が本格的に導入され、大手企業を中心にカーボンクレジットの活用がこれまで以上に求められる状況です。
こうした市場環境の変化を踏まえ、アスエネはCarbon EXへの追加出資と連結子会社化を決定しました。CO2排出量の見える化から削減、さらにはカーボンクレジット取引まで、企業の脱炭素経営を包括的に支援する体制を強化し、国内外のカーボンクレジット市場の成長を加速させる考えです。
アスエネのCEOである西和田浩平氏は「Carbon EXは、サービス開始から1年半で1,500社以上の企業に登録、500万ton以上のクレジット可能取扱量まで調達、売買取引も順調に増加し、日本とアジアのカーボンクレジット市場の成長を牽引してまいりました」と実績を紹介し、出資と子会社化について「脱炭素のワンストップソリューションの連携を強化して新たな市場を切り拓いてまいります」と意気込みを示しています。
Carbon EXのCo-CEOである竹田峻輔氏は「多様化するお客様のニーズに一層お応えするとともに、我々のミッションである『環境と金融を融合させた新産業を創り、次世代に繋ぐ』を実現するために全力を尽くしてまいります」と述べています。
アスエネとCarbon EXの連携強化により、企業の脱炭素経営支援がさらに加速することが期待されます。カーボンクレジット市場の拡大を通じて、日本の気候変動対策や持続可能な社会の実現に向けた取り組みが一層進展する可能性があります。