佐川急便とミズノ、帝人の3社が使用済みユニフォームの循環型リサイクルを開始

・佐川急便・ミズノ・帝人フロンティアの3社が連携し、使用済みユニフォームを新たなユニフォームへと循環させる資源循環スキームのトライアル運用を開始
・物流業界では先進的な完全循環型リサイクルシステムで、ケミカルリサイクル技術を活用してポリエステル原料への再資源化を実現
・欧州では2020年以降アパレル廃棄が法的に禁止される中、日本でも年間48.5万トンの衣類が廃棄されており、繊維製品の再資源化が急務

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佐川急便とミズノ、帝人の3社が使用済みユニフォームの循環型リサイクルを開始

佐川急便株式会社とミズノ株式会社、帝人フロンティア株式会社の3社は、使用済みユニフォームを新たなユニフォームへと循環させる「資源循環スキーム」のトライアル運用を開始したと発表しました。

本取り組みは、佐川急便の環境理念・方針に基づく3R活動の長年の実績と、ミズノの製品設計技術や広域認定事業者としてのノウハウ、帝人フロンティアのポリエステルリサイクル技術を組み合わせた物流業界では先進的な完全循環型リサイクルシステムです。サステナブルな社会の実現を目指す試みとして、実施されます。

具体的な運用内容として、佐川急便は環境配慮型仕様へのユニフォーム変更と使用済みポロシャツユニフォームの安定的供給を検討し、着用状況や機能性についてフィードバックを実施します。ミズノは100%ポリエステル製でリサイクルしやすい製品設計と機能性向上に取り組みい、使用済みユニフォームの回収効率化を図ります。

帝人フロンティアは、回収された使用済みユニフォームをケミカルリサイクルによってリサイクルポリエステル原料へと再資源化し、効率の良い「繊維to繊維システム」の構築の検討と高機能素材の開発を担当します。

欧州各国では2020年以降、アパレルの売れ残り商品の廃棄が法的に禁止され、再利用やリサイクルが義務付けられています。一方、日本では2022年に年間約48.5万トンの衣類が廃棄されました。経済産業省が中心となり、繊維製品の再資源化の仕組み作りを急いでいる状況です。今回の循環型リサイクルシステムが、3社にとって持続可能な事業展開の重要な柱となることが期待されます。

《編集部》

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