アスエネ株式会社とTOPPAN株式会社は、両社のCO2排出量算定クラウドサービスのシステム連携を2025年5月より開始したと発表しました。アスエネのCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」と、TOPPANの容器包装に特化したCO2排出量算定クラウドサービス「SmartLCA-CO2®」のデータををAPI経由で連携させます。
この連携により、企業が直面するScope3における算定の負担が軽減されます。特にカテゴリ1の「購入した製品・サービス」において、より正確かつ効率的なCO2排出量の把握が可能になると見込まれています。
提携の背景には、脱炭素社会の実現に向けた動きが加速し、日本国内でもプライム上場企業を中心に、サプライチェーン全体のCO2排出量算定(Scope1-3)が必要とされている状況があります。特に2025年以降は、SSBJ(サステナビリティ情報開示基準)などの制度導入も見据えて、さらに高度な環境情報の開示に対応していく姿勢が求められています。
アスエネのCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」は、国内やアジアで最大級の導入実績を持ち、幅広い企業の脱炭素経営を支援しています。一方、TOPPANは長年培ったパッケージ分野の専門知識をもとに、容器包装のCO2排出量を効率的かつ精緻に算定可能なクラウドサービス「SmartLCA-CO2®」を提供しています。
システム連携では、「ASUENE」上で「SmartLCA-CO2®」による容器包装に特化したCO2排出量の算定データを取り込み、Scope3カテゴリ1の排出量として自動反映させることが可能です。
さらに、TOPPANが保有する材料や加工プロセスに関する豊富なデータベースとアスエネのクラウドサービスが連携することで、より詳細な排出量データの分析が実現。CO2排出量のホットスポット(削減余地)の特定や環境配慮型製品の開発にも活用できるようになります。
両社は本提携を起点に、サプライチェーン全体の脱炭素を後押しする共創のモデルケースとして、より多くの企業とともに持続可能な未来の実現を目指していくとしています。