株式会社商船三井が推進する、風力と水素を活用したゼロエミッション事業「ウインドハンタープロジェクト」が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発」水素製造・ポテンシャル利活用事業に採択されました。
本事業では、商船三井が計画する水素生産船の最適化調査だけでなく、グリーン水素エネルギーの地産地消を生み出す日本周辺海域の風況調査や実証船の建造、水素供給先の検討も進められています。これらの取り組みと技術見通しがNEDOに評価されたことで、今回の採択に至りました。
商船三井は2020年11月から「ウインドハンタープロジェクト」を始動させ、実証ヨット「ウインズ丸」を用いた実験を重ねてきました。2023年には東京都の「東京ベイeSGプロジェクト『先行プロジェクト』」に参画し、2025年3月には世界初となる洋上風力から生産したグリーン水素の陸上供給に成功しています。
同社は2030年代の早い段階での実証船建造と商用化を目指しており、現在開催中の2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)「未来の都市」パビリオンでも「ウインドハンター」の模型を展示中です。
本事業は、商船三井が掲げる「2050年までのネットゼロ・エミッション実現」に向けた一歩となるものです。商船三井は再生可能エネルギー事業やクリーンエネルギーのサプライチェーン構築を推進することで、自社のみならず、社会全体の温室効果ガス排出削減に貢献する姿勢を示しています。