ちとせグループの統括会社CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.は、第三者割当増資により総額73億円の資金調達を実施したことを発表しました。
今回の資金調達では、新たに株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、TOPPANホールディングス株式会社、日本精工株式会社などが引受先となりました。また、Mers Line Pte. Ltd. グループからの追加出資も受け、当初目標の30億円を大きく上回る総額73億円の調達となりました。
ちとせグループは、この資金をAI技術を駆使した発酵生産プロジェクトや、独自技術によるバイオ医薬品の製造工程改善を目指す新規細胞株開発プロジェクトの推進に投入する予定です。同グループは2027年度中のNASDAQ市場への上場を目指しており、上場前の資本強化に向けて2025年度よりさらなる大型の資金調達を計画しています。
ちとせグループは、藻類バイオマス由来の製品の社会実装に向けて、MATSURIプロジェクトを推進しています。このプロジェクトでは、燃料、食品、化粧品、化成品、飼料など多岐にわたる分野での展開を目指しています。現在、マレーシアで5 ha規模の生産施設CHITOSE Carbon Capture Central(C4)が稼働しており、100 haの新施設の建設も進めています。

ちとせグループ代表の藤田朋宏氏は、「バイオエコノミーを基盤とする新たな産業を創出するためには、これまでに築き上げた技術力のみならず、金融機関や多様な業界からのご支援が不可欠です」と述べ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを拡大していく意向を示しました。
今回の資金調達により、ちとせグループが藻類生産の実用化や循環型ソリューションの展開を加速させ、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みをさらに推進していくことが期待されます。