株式会社東横インは、2025年4月1日より全店舗で順次、国産竹含有バイオマス製の歯ブラシとコームの提供を開始します。この取り組みは、アメニティのリサイクルによるサーキュラーエコノミーの実現を目指すもので、株式会社マインとの協力によって実現しました。
国産竹を35%配合したバイオマス素材を使用したアメニティは、竹繊維の高い強度を活かし、繰り返しリサイクルが可能なサステナブルな原料となります。使用済みアメニティは回収され、再生可能な部分は新たなアメニティとして生まれ変わります。その他の部分も新エネルギーへの活用や再資源化が行われ、廃棄物を限りなく削減する取り組みが実施されます。

マインは1979年の設立以来、宿泊施設向けアメニティの製造・販売を一貫して行ってきました。さらに、使用済みアメニティの資源としての買い取り・再生にも着手。2024年からは竹を活用したバイオマス原料の製造を開始し、環境負荷の軽減と資源の有効活用を推進しています。
国産竹の活用は、近年社会問題となっている「放置竹林」問題の解決にも貢献するものです。竹は成長が早く、放置されると土砂崩れの原因となる可能性があります。この問題解決の一助となるべく、国産竹を原料として活用することで、安定供給と環境保護の両立を図ります。
東横INNでは、2021年からプラスチック製アメニティの回収とリサイクルを開始し、これまでに171.6トンの使用済み歯ブラシとコームを回収、再生しました。また、不要となった旧制服約5トンをアップサイクルし、オリジナル時計を制作するなど、環境への取り組みを積極的に行っています。

今回の新たな取り組みにより、東横INNは地球の未来を考えたホテルづくりをさらに推進し、持続可能な社会の実現に向けて貢献していくとしています。ホテル業界のほかの企業にも同様の取り組みが広がっていく可能性があり、今後の動きが注目されます。