ヤンマーホールディングス株式会社は、使用しなくなったユニフォームを水素エネルギーに変換するケミカルリサイクルの取り組みを開始すると発表しました。
本取り組みは、株式会社BIOTECHWORKS-H2とのパートナーシップ締結により実現しました。BIOTECHWORKS-H2は、廃棄物管理とエネルギーの革命を目指すグローバルスタートアップ企業です。
国内では年間約16万トンもの企業ユニフォームが廃棄されています。適切な処理が求められており、産業廃棄物として焼却処理する際には温室効果ガスが発生するため、環境負荷の低減が課題です。
ヤンマーグループは、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を掲げて脱炭素社会の実現を推進し、環境負荷フリーの企業活動を目指しています。2024年5月のユニフォームリニューアルに伴い、使用しなくなった旧ユニフォームを、BIOTECHWORKS-H2のケミカルリサイクルの仕組みで処理することを決定しました。
本取り組みにより、ヤンマーが想定する約5トンの廃棄ユニフォームから、およそ300キログラムの水素を生成できる見込みです。生成した水素の一部は、ヤンマーの水素関連施設での実証的使用も検討しています。
ケミカルリサイクルを進め、将来的にはヤンマーグループが指定管理する大阪・長居公園の落ち葉や枯れ木などの廃棄物も、水素エネルギーへと変換していく予定です。
ヤンマーグループは、本取り組みをグループ全体で推進し、脱炭素社会の実現に貢献していく方針です。この取り組みは、ヤンマーの環境負荷低減への取り組みの一環であり、サーキュラーエコノミーの実現に向けた重要なステップとなります。企業の社会的責任を果たしつつ、革新的な技術を活用して環境問題に取り組む姿勢は、業界に影響を与えることになりそうです。