日本マクドナルド株式会社や日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社、タリーズコーヒージャパン株式会社、株式会社王子ホールディングス株式会社の4社は、2025年1月30日より、店舗で使用された紙カップを共同回収し、ペーパータオルにリサイクルする取り組みを開始しました。
本取り組みでは、外食3社が東京都内の近接店舗から使用済み紙カップを定期的に回収し、王子ホールディングスが適切な処理を施してペーパータオルにリサイクルします。
開始時点での想定回収量は年間約12トンで、2025年末までに実施店舗を増やし、年間約60トン規模まで拡大する計画です。4社は紙カップリサイクル最大級の規模を目指すとしており、今後、取り組みを拡大していく意向を示しています。
従来、紙カップは耐水性を持たせるためにプラスチックラミネート加工が施されている点で古紙回収に適さないという事情から、多くが焼却処分されていました。本取り組みでは、王子ホールディングスが、使用済み紙カップの破砕・洗浄処理を行い、紙とラミネートフィルムを分離して繊維分を効率的に回収する技術を独自に確立したことから、ペーパータオルへの再資源化を実現できることになりました。
4社は今回の取り組みを通じて、リサイクルへの協力を促す方法や、回収・再生までの知見を共有し、より効果的・効率的なリサイクルを進めていきます。また、賛同・参画する企業・団体を積極的に募ることで、さらなる規模の拡大と、低炭素・資源循環型社会の実現への貢献を目指します。
この共同リサイクルの背景には、サーキュラーエコノミーへの社会的関心の高まりがあります。持続可能なマテリアルリサイクルの重要性が増す中、各社が独自に取り組んできた紙カップのリサイクルを、より効果的・効率的に進めるため、共同での回収・リサイクルを開始しました。
現在の実施店舗は、マクドナルド浅草店、ケンタッキーフライドチキン浅草店、タリーズコーヒー浅草新仲見世店の3店舗です。今後、各社は順次、共同回収の範囲を広げる予定です。
本取り組みにより、大量の使用済み紙カップを効率的に回収できるだけでなく、各社の負担軽減も期待されています。4社は、来店者にリサイクルへの協力を促すとともに、より効果的な廃棄物削減と温室効果ガス排出量の削減につなげていく方針です。
