英国企業のオクトパスエナジーグループは、洋上風力発電に対する投資額が2年間で20億ドルを突破したと発表しました。オクトパスエナジーは、この投資を2030年までに世界の洋上風力発電に200億ドルを投資する計画の一環として位置付けています。本発表は、アゼルバイジャンのバクーで開催中の「COP29」で行われました。
洋上風力発電のエネルギー価格は、時間の経過とともに低下傾向にあります。オクトパスエナジーは洋上風力発電の技術拡大を目指し、2023年に洋上風力ファンド「Vector」を立ち上げました。本ファンドを通じて、浮体式洋上風力発電の分野で技術革新を進める企業Ocergyに投資しています。
また、2022年から洋上風力発電市場に参入し、現在は出資する発電所が欧州3カ国で6カ所となりました。世界最大級の風力発電所の一つであるHornsea Oneも含まれています。オクトパスエナジーは、洋上風力発電プロジェクトへの投資だけでなく、イノベーションも推進しています。2023年には、業界初の洋上発電プラン「Fanクラブ」を設立。これは、洋上風力発電施設の地域周辺に住む顧客を対象として、風が強いときに割安な料金を提供する料金プランです。
オクトパスエナジー・ジェネレーションのCEOであるゾイサ・ノースボンド氏は、「風力発電は、世界中の人々にとって、より環境に優しく、より安価なエネルギーシステムを構築することができます。私たちは現在、世界中の洋上風力発電プロジェクトにさらに数十億ドルを投入する準備を整えています」と、コメントしています。
オクトパスエナジーの取り組みは、世界的な再生可能エネルギーへの移行を加速させる重要な一歩となるものです。200億ドルに達する予定の資金を活用し、世界の洋上風力発電事業がさらなる発展を遂げていくことが期待されます。