東芝エネルギーシステムズ、イギリスのDERフレキシビリティ取引市場を提供するスタートアップ企業へ出資

東芝エネルギーシステムズ株式会社は、イギリスの分散型エネルギーリソース(DER)のフレキシビリティ取引市場を提供するスタートアップ企業「Piclo(正式名称:Open Utility Ltd.)」へ出資しました。

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東芝エネルギーシステムズ株式会社は、イギリスの分散型エネルギーリソース(DER)のフレキシビリティ取引市場を提供するスタートアップ企業「Piclo(正式名称:Open Utility Ltd.)」へ出資しました。

DERフレキシビリティ市場は、将来的に日本でも取引が見込まれています。同社は今回の出資をきっかけに、再エネ導入が進んでいる欧州・米国での関連ビジネスの状況や制度設計について、Picloのビジネス展開から把握し、同マーケット向けのサービス開発などを進めていきます。

日本の電源構成比率は、再生可能エネルギーの比率が急速に高まっており、2030年度には36~38%を占める重要な電源となる見込みです。再エネは複数の地域に分散して導入が進んでいくため、電力系統の混雑が見込まれ、送配電網の増強も必要となります。

蓄電池やEVなどのDERの調整力としての効率的な活用により、非効率な電力系統増強が避けられることから、DERフレキシビリティへ取引のニーズが高まってきました。欧州の配電事業者は系統増強の前に、DERフレキシビリティの取引を行う市場への参画、あるいは同等の機能を持つプラットフォーム開発が必須となっています。

出資先の「Piclo」は、多くの配電事業者向けにサービスを提供しているスタートアップ企業です。創業は2013年で、2018年から欧州などでDERフレキシビリティ取引市場の提供を始めました。欧州最大のイタリアのエネルや、イギリス最大のUKPNとの契約を獲得するなどしています。

《s.m》

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