CDPとは【簡単SDGs用語集】

CDPはイギリスで設立されたNGO団体です。世界中の企業に対して気候変動に関する取り組みの情報収集と公開を行っています。

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CDPとは【簡単SDGs用語集】

ざっくり解説

CDPはイギリスで設立されたNGO団体です。世界中の企業に対して気候変動に関する取り組みの情報収集と公開を行っています。

CDPでは質問書を世界の大企業に対して送付し、その回答をスコアリングして公開しています。

CDPとは?NGO団体の名前

近年、企業による「CDPの最高評価Aリスト企業に認定されました」という発表をよく見るようになりました。

CDPとはイギリスで発足されたNGO団体で、企業の気候変動対策について質問書を出すことで情報収集し、その結果を公表しています。CDPの情報開示システムは、環境報告のグローバルスタンダードであり、環境インパクトに関する世界最大のデータセットを保有しています。

公表資料によると、2020年時点で9600社以上が回答しており、その時価総額は世界の時価総額の50%以上を占めるといいます。

企業の気候変動対策を評価し投資家などのステークホルダーに情報提供をするという点において、先日解説したTCFDに類似したものと考えてよいでしょう。

CDPスコアリングの重要性とメリット

前述のとおり、CDPは情報収集と公開をする組織です。2022年時点では、国内では東証プライム上場企業がCDPの質問書送付の対象企業となっています。

CDPのスコアはD-、DからA-、Aまでの4レベル8スコアと、無回答の「F」という9種類で公開されます。質問書に回答しなければ、環境関連の情報開示に消極的であることが一目でわかるため、注意が必要です。

CDPスコア一覧

・リーダーシップレベル(A,A-)
・マネジメントレベル(B,B-)
・認識レベル(C,C-)
・情報開示レベル(D,D-)
・無回答(F)

CDPはあらかじめ具体的な質問が用意されていますから、それに回答するだけで自社の気候変動に関するリスクと機会を把握することが可能です。さらに、CDPの気候変動に関する質問書はTCFDと重複する内容があるため、CDP質問書の回答をTCFD開示に活用することもできます。

気候変動対策やサプライチェーンの透明性など、欧米では企業に対して配慮を求める法律が制定されつつあります。日本においても、今後類似の法律やルールが生まれないとは限りません。さらに消費者の環境志向やESG投資への資金流入といったトレンドを考えると、CDPに限らず環境情報開示は企業にとって重要な役割を果たすでしょう。

《The Green Economy編集部》

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