ざっくり説明
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)とは、2015年のパリ協定に基づき、気候変動に関する情報開示を促進することを目的として、グローバルに様々な関係者が参加する国際的な取り組みです。
TCFDとは?簡単に説明すると
TCFDは、企業に対して気候変動に関連する機会やリスクについて、より詳細な情報開示を促す国際機関です。2015年にG20からの要請を受け、金融安定理事会(FSB)によって組織化されました。
国際機関といっても2023年2月現在の構成メンバーは31名ですので、国際的なチームという認識のほうが分かりやすいかもしれません。
TCFDの主な目的は投資家が適切な投資判断を行うために、一貫性、比較可能性、信頼性、明確性をもつ、効率的な気候関連の財務情報開示を企業へ促すことです。
そしてこの作業部会(TCFD)によって2017年にまとめられた「TCFD提言」によって、気候変動による財務への影響の開示を求められています。どうしても環境情報開示というイメージが先行しがちですが、もともとは金融安定理事会(FSB)によって組織化されており、金融セクターが気候関連課題をどのように考慮すべきか、というテーマが中心に存在します。
TCFDで求められる開示とは?
TCFD提言では具体的に、4つの項目について気候関連情報を開示するよう定めています。

※経済産業省HPより作成
以上の4項目が、開示が必要な分野とされ、さらに非金融セクター気のうち候変動の影響を強く受ける4セクター(エネルギー、 運輸、素材・建築物、農業・食糧・林業製品)に対し、推奨する開示項目を補助ガイダンスで説明しています。
さらに詳細な開示内容のガイダンスは「TFCD提言(日本語訳)」の16ページ以降に詳しく記載されています。
TCFDのシナリオ分析って?
よく企業のサステナブルレポートなどで見かけるシナリオ分析は、TCFDが求める開示の「戦略」分野に該当します。戦略分野で求められている開示内容は大きく、以下の3つです。
短期、中期、長期のリスクと機会を説明する。
気候関連のリスク、機会がビジネス、戦略、財務計画に及ぼす影響について説明する。
2℃あるいはそれを下回る将来の気候シナリオを考慮し、戦略のレジリエンスを説明する。
つまり、気候変動により将来発生すると考えられるリスク、機会を認識し、そのうえで強靭な戦略を立てていますか、と問われています。
TCFDへの賛同とは?
TCFDへの賛同とは、TCFDによる提言内容を組織として支持することを表明するものです。2023年2月時点で世界5,005社、日本では1,211社の企業が賛同を表明しています。
賛同することで、企業・団体内における情報開示の推進や、金融機関と事業会社との間の対話促進のきっかけとなることが期待されています。一方で、賛同によって全ての項目の情報開示が直ちに求められるものではありません。
賛同を表明するにはTCFDホームページから登録が可能です。
TCFD開示の補助資料
対応が求められつつも複雑な気候変動に関する情報開示ですが、環境省や経済産業省によって説明資料が数多く作成されています。以下に資料へのリンクをまとめましたので、ご活用ください。
■TCFDコンソーシアム
「TCFDガイダンス3.0」(PDF)
「TCFDガイダンス3.0」(業種別ガイダンス)(PDF)
「TCFDガイダンス3.0」(概要)(PDF)
「TCFDガイダンス3.0」(事例集)(PDF)※2023年1月31日改訂
■A-PLAT(運営:国立研究開発法人国立環境研究所)
■政府系
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の 概要資料(環境省)
TCFDを活用した経営戦略立案のススメ (環境省)
TCFD提言に沿った気候変動リスク・機会のシナリオ分析実践ガイド(銀行セクター向け)ver.2.0 (環境省)
フードサプライチェーンにおける脱炭素化の実践・見える化(情報開示)に関する資料 (農林水産省)
不動産分野における「気候関連財務情報開示タスクフォースの提言」対応のためのガイダンス(不動産分野TCFD対応ガイダンス)(国土交通省)