【ざっくり概要】
GRI=Global Reporting Initiative
サステナビリティに関する国際基準と情報公開の枠組みを策定することを目的とした、国際的な非営利団体。
GRIの提供するサステナビリティ基準「GRIスタンダード」は日本でも多くの企業のサステナビリティ報告書に利用されています。
GRIとは?設立経緯と目的
GRI(Global Reporting Initiative)はサステナビリティに関する国際基準の策定をしている非営利団体(NPO)です。GRIは1997年にアメリカ・ボストンでUNEP(国連環境計画)などの協力を得て活動を開始し、2013年にGRIガイドライン第四版を発行、2016年にはGRIスタンダードを発行しています。
GRIはCSR報告書において世界で最も使われているフレームワークであると「KPMG による CSR 報告調査 2017」で報告されています。
ESG情報開示を求める潮流
SDGsが市民権を得るにつれて、企業に対してESG情報の開示を求める声が高まりました。これに応じて、特に欧州では企業にESG関連情報の開示を義務付ける法案が整備されつつあるのが現状です。
たとえば2021年4月に公表されたCSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive)案では、すべての大企業とEU市場の上場企業を対象にESG情報の開示を要求しています。
日本でも2022年11月に「企業内容等の開示に関する内閣府令」などの改正案が公表されました。
こちらの改正案は、「サステナビリティ全般に関する開示」と「コーポレートガバナンスに関する開示」が必須事項とされ、2023年3月31日以後に終了する事業年度における有価証券報告書等から適用予定です。
GRIスタンダード
GRIスタンダードは、GRIが作成したサステナビリティ情報開示の国際基準です。「共通スタンダード」「項目別スタンダード」「セクター別スタンダード」の3項目から構成されています。

ESG情報開示のフレームワーク
GRIスタンダード以外にも、複数の開示フレームワークが存在します。多くの企業はこれらの一つ、もしくは複数を活用して自社のESG開示に役立てています。

※日本取引所グループHPをもとに作成