青山商事株式会社は、2024年11月12日から「洋服の青山」全店および公式オンラインストアで、リサイクルウールを使用した循環型スーツの販売を開始しました。
この新商品は、環境負荷軽減を目指して企画された商品です。2023年にグループ会社である「メルボ紳士服工業」の工場で出た裁断クズを再利用する「ウエアシフトスーツ」企画が立ち上げられ、今回は同社が店舗に設置している「リサイクリングボックス」から回収したスーツのリサイクルウールを取り入れて製造されています。本製品の素材構成は、ウール以外も大半がリサイクル素材です。販売価格は税込43,890円に設定されました。

青山商事は2023年10月から「終わらない服をつくろう。」を宣言し、全国の「洋服の青山」および「スーツスクエア」店内にリサイクリングボックスを設置。顧客がより気軽にエコ活動に参加できる環境を整えています。

繊維の長さが短いため、ウールは再生が難しい素材です。生産過程で手作業が多く、均一な品質を保つことが困難なため、時間と手間がかかるとされています。本取り組みでは、古くからリサイクルウールを手掛けている尾州地域(愛知県北西部から岐阜県岐阜市にかけての地域)の技術を活用し、回収したスーツの仕分け、紡績、仕上げまでを一貫して実施しています。

同社は、これまでにも環境負荷軽減を目指した様々な取り組みを強化してきました。1998年より「洋服の青山」にて下取りサービスを開始。車の断熱材や、荷物の緩衝材として再利用しています。2018年には回収したスーツの一部をリサイクルした「防災毛布」を作製し、翌年に災害支援の備えとして2200枚を自治体に寄贈。また、2021年度からは、回収量に応じて1キロあたり2.5円を森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」へ寄付しています。
青山商事のリサイクル素材でスーツを生産する取り組みは、ファッション業界における循環型経済の実現に向けた一歩です。消費者の環境意識が高まる中、このような取り組みが他の企業にも波及し、持続可能なファッション産業の発展につながることが期待されます。