株式会社Blueprint oneは、過剰在庫が社会課題となっている国産脱脂粉乳を繊維として活用した新アパレルブランド「moment of MILK」を立ち上げ、第一弾商品としてTシャツの発売を予定していると発表しました。
同社は衣食住をテーマに独自性のあるプロダクトを通じて、持続可能な一次産業への貢献を目指しています。今回の取り組みは、脱脂粉乳の消費促進や新たな価値創出を目的とするものです。

「moment of MILK」ブランドから発売されるTシャツは、国産脱脂粉乳由来のタンパク質を繊維に練り込んだ素材を使用。脱脂粉乳由来の蛋白質を含む半合成繊維が50%、綿が50%の配分となる予定です。シルクのような滑らかな質感と肌触りの良さが特徴で、フッ素フリーのはっ水加工により、汚れにくく洗濯後は素早く乾くという機能性も備えています。
初回販売の商品ラインナップは、クルーネックの半袖・長袖Tシャツと、スマートフォンなどの収納を考慮したポケット付き半袖・長袖Tシャツとなっています。販売予約は、クラウドファンディングにて2024年11月30日まで、公式ECにて12月20日までそれぞれ受け付けます。商品の受け渡しは2025年7月頃となる予定です。

今回の取り組みは、2020年のコロナ禍を契機に需給バランスが崩れ、行き場を失った生乳が脱脂粉乳として在庫が積み上がっている問題の解決を目指すものとなります。農水省の統計によると、2022年5月末には国内の脱脂粉乳在庫量が過去最高水準の10万4200トンに達しました。
特別対策を講じ、2024年9月末時点で4万9000トンまで減っていますが、対策を止めると再び増加していく状況です。そこで、Blueprint oneは、食用とは異なる新たな視点で脱脂粉乳の価値創出に取り組むことを決めました。
同社は、本プロジェクトを通じて一次産業や農産物の魅力を発信し、関心の輪を広げていく考えです。地域で産出される農産物を原料とし、地産地消や地域振興、世界への輸出など広がりを生むような取り組みに昇華させることを目指しています。
本事業に賛同し、明治ホールディングス株式会社とアメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドが支援を提供しています。現役酪農家からは「私たち酪農家にとって、脱脂粉乳の余剰は生乳の価格安定においても長年の悩みの種でした。この新しいアパレル製品の開発は、まさに希望の光です」というコメントも寄せられました。

「moment of MILK」の取り組みは、酪農業界の課題解決とともに、サステナブルファッションの新たな可能性を示す事例としても注目され、今後の展開が期待されます。