ロッテなど4社、カカオの外殻をバイオ炭にする再生農業試験をガーナで開始 

・4社共同で再生農業試験
・カカオポッド由来バイオ炭使用
・ガーナで土壌改良効果検証

企業動向 業界動向
ロッテなど4社、カカオの外殻をバイオ炭にする再生農業試験をガーナで開始 
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株式会社ロッテ、不二製油株式会社、株式会社MCアグリアライアンス、Olam Food Ingredientsの4社は共同で、カカオポッド由来バイオ炭のカカオ農園散布による再生農業の実用化に向けた有効性評価試験をガーナ共和国で実施します。

本プロジェクトでは、カカオポッドを焼成し、バイオ炭を製造した後、カカオ農園に散布し、土壌改良効果および脱炭素効果を評価します。カカオポッドは、約1cmほどの厚みを持つ、カカオの実の硬い外殻です。これまでカカオ農家では農園に放置し、未利用副産物となっていました。

ガーナでは、カカオ産業における農家の貧困や児童労働、森林破壊などの課題が指摘されています。また、直近の収穫期にはカカオ収穫量が大きく減少しており、天候不順や病虫害、カカオの木の高樹齢化、農薬や化学肥料の高騰などが要因とみられています。4社はカカオ農家の生産性向上と持続性の両立を目指し、本評価試験を実施することにしました。

バイオ炭には透水性、保水性などの土壌改良効果があり、アフリカの酸性の土壌にアルカリ性であるバイオ炭を散布することで、カカオの生育に適した中性付近に矯正される効果も見込まれます。また、放置されたカカオポッドからは分解の過程で温室効果ガスであるメタンが発生していましたが、難分解性の炭素を含むバイオ炭として散布することで炭素が土壌に固定されるため、脱炭素効果が期待されています。

今回の評価試験は、ガーナ共和国セントラル州ダンクワ郡の農家コミュニティで行われます。2024年10月以降の収穫から開始され、フェーズ1では小規模生産と散布方法を検証。2025年10月からフェーズ2として小型バイオ炭製造設備を導入し、カカオ農家による自律的な集荷・炭化・散布手法を検証する計画です。技術支援は株式会社トロムソが担当し、ロッテ中央研究所が土壌改良効果の評価に同社の知見を活用します。

バイオ炭の農地施用は、農林水産省が策定した「みどりの脱炭素効果食料システム戦略」において地球温暖化対策の手法として推進されている方法です。4社は本評価試験を通じてカカオ栽培における再生農業手法を確立し、持続可能なカカオ産業の実現を目指すとしています。

《編集部》