e-dash株式会社は、群馬県富岡市から「CO2排出量可視化システム導入支援事業」を受託し、同市内の中小企業10社に対してCO2排出量可視化・削減プラットフォーム「e-dash」を活用した支援を開始することを発表しました。
富岡市は、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにするゼロカーボンシティを目指すことを2023年1月に表明しました。同市では、機械製造や食品加工を中心とした工業が盛んです。市全体のCO2排出量のうち産業部門が47%、業務その他部門が14%を占めるなど、企業由来のCO2排出量の割合が非常に大きく、市内企業の脱炭素化が目標達成のための重要な課題です。
しかし、富岡市内の企業の大半を占める中小企業では、具体的な取り組みに関する知識不足や専門人材の不在といった理由から、脱炭素への取り組みが十分に進んでいません。そこで、富岡市は2024年度、市内企業の脱炭素経営への転換を支援するため「CO2排出量可視化システム導入支援事業」の実施を決定しました。
e-dash社は本事業を受託し、市内の中小企業の先着10社を対象として、「e-dash」を活用したCO2排出量(Scope 1・2)の算出・可視化を支援し、データをもとに削減に向けた各種施策の実行サポートも提供します。本プログラムへの参加企業は、6ヶ月間支援を無料で受けることが可能です。企業への周知は、地域金融機関と連携して進めていきます。
富岡市の担当者は、脱炭素化について、「行政だけでできるものではなく、市民、事業者が一丸となり、『自分ごと』として取り組む必要がある」とコメント。また、「脱炭素化の波を企業経営上のリスクと考えるのではなく、早期に取り組むことで競争力の強化や経営コストの削減、人材確保面などに繋がるチャンスになる」という見解も述べています。
e-dash社は、本事業を通じて、脱炭素へ歩み出す地域企業の増加および富岡市のカーボンニュートラル達成に貢献する方針です。富岡市とe-dash社の連携により、同市内の中小企業の脱炭素化が進むことが期待されます。