アブダビ国営石油(ADNOC)、2030年までにCO2排出量が40%増加見込み NGO調査

国際NGO・Global Witnessによると、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社石油会社(ADNOC)は、2023年と比較して2030年までに石油およびガスの運用における排出量を40%以上増加させる見込みだと判明しました。

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アブダビ国営石油(ADNOC)、2030年までにCO2排出量が40%増加見込み NGO調査

国際NGO・Global Witnessによると、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社石油会社(ADNOC)は、2023年と比較して2030年までに石油およびガスの運用における排出量を40%以上増加させる見込みだと判明しました。

Rystad Energyのデータを用いた分析によると、ADNOCが所有する油田では2030年だけで13億バレル以上の石油と900億立方メートル近くのガスが生産されると予測されており、これにより年間684百万トンの二酸化炭素が発生する見込みです。

Global Witnessの試算では、ADNOCが運用する油田から生産される石油とガスは、今年最大487百万トンの二酸化炭素を排出する可能性があると計算されています。これは、ADNOCの二酸化炭素排出量が 2030 年には現在より 40.5% 増加する見通しであることを意味しています。

この調査結果に対してADNOCの広報担当者は「私たちは気候変動が不可欠であることを認識しており、現実的な解決策を支援する建設的な対話を歓迎します。しかし、Global Witness による分析は、生産能力と実際の生産量を区別しておらず、誤解を招くものです。不正確な推測は分裂を招き、協力して脱炭素化の移行を加速させることに焦点を合わせるべきです。」とコメントしました。

このコメントに対して、Global Witnessは「分析は、生産能力ではなく、予測生産量、つまり ADNOC が運営する石油・ガス資産からの炭化水素抽出の年間予測率に特に焦点を当てています。」と反論しています。

《The Green Economy編集部》