トヨタ自動車株式会社は、パリ2024オリンピック・パラリンピック大会期間中に提供する、持続可能なモビリティソリューションについて発表しました。パリ2024大会では、東京2020大会と比べ、車両の二酸化炭素排出量を50%削減することを目指しています。
トヨタが提供する電動車
大会期間中にトヨタは2,650台以上の電動車を提供する予定で、うち150台が車いすでの利用が可能な車両です。電気自動車(BEV)のbZ4X、ProaceおよびProace Verso、Lexus RZ、燃料電池自動車(FCEV)のMIRAIなど、約60%にゼロエミッション車両を使用します。
また、約1,000台のハイブリッド(HEV)とプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の提供を予定しており、グローバルの顧客に愛用されているRAV4は、PHEVとHEVの両バージョンを用意。Corolla TS、Yaris Cross、Highlanderも、HEVとして提供します。
水素を燃料とするMIRAI(FCEV)は500台用意し、排出ガスゼロの移動を実現します。大会終了後には500台のMIRAIすべてをタクシーとして利用することが決まっており、パリ市内を走る燃料電池自動車タクシーの数は1,500台となる見込みです。
電動化乗用車 2,674台の内訳
FCEV(MIRAI)… 500台
BEV … 1,003台
WHEELCHAIR-ACCESSIBLE BEV … 150台
PHEV … 176台
HEV … 845台
水素モビリティ
トヨタとパートナー企業はともに、燃料電池を中心とした最大10種類の水素関連アイテムを展示する予定です。MIRAI 500台に加え、車いすのアスリートのチーム全員が一緒に移動できるよう、特別に改造したFCEVの市バスを2台用意します。
また、トヨタがパートナー企業と共同開発したゼロエミッションFCEVトラックや、豊田自動織機が設計したFCEVフォークリフトを用いて、水素を動力源とする物流業務が水素を活用したビジネスをどのように支えるか実証します。
「Mobility for All」(すべての人に移動の自由を)
トヨタは、理念である「Ever Better Mobility for All」の実現に向けて、すべての人の快適な移動をサポートするため、誰もが移動しやすいように設計された様々なソリューションを提供します。
パーソナルBEVは、座位型C+walk Sを60台、立位型C+walk Tを190台用意。ほかに車いす用電動けん引モビリティe-puller200台やAPM(Accessible People Mover)250台、車いす対応BEV(電気自動車)Toyota Proace150台など、計700台の個人向けのラストマイルモビリティを準備します。
APMはCO2を排出しないBEVで、欧州にてインクルーシブに重点をおいて設計および生産された新型のものです。このAPMは選手村や競技会場でのメインシャトルの役割を担い、一部は少量の物資輸送や救護車として配備されます。また、モバイルアプリ「KINTOシェア」による、シェアモビリティサービスも提供する予定です。
トヨタはアスリートや大会関係者、大会ボランティアのため、オリンピック・パラリンピック大会の機会に、これまでにないインクルーシブで持続可能なモビリティの実現を目指すとしています。