出光興産とペトロナス、SAFのサプライチェーン構築・強化に向けた共同検討に着手

出光興産株式会社とPetroliam Nasional Berhad(ペトロナス)は、持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築・強化に向けた共同検討に関するMOUを締結しました。

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出光興産とペトロナス、SAFのサプライチェーン構築・強化に向けた共同検討に着手

出光興産株式会社とPetroliam Nasional Berhad(ペトロナス)は、持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築・強化に向けた共同検討に関するMOUを締結しました。

両社は、SAFの安定的かつ効率的なサプライチェーンを構築するため、バイオ原料の確保や生産コスト分析、安全・安定性などの実現可能性調査を行います。その一環として、種子に油分を含むポンガミアやジャトロファといった非食用油原料の供給可能性について、調査を実施する予定です。また、航空業界のSAF確保に向けて、流通・販売網の確立を目指します。

ペトロナスは、マレーシアジョホール州ペンゲランのバイオリファイナリーとマラッカのco-processingを通じて、2026年までにSAFやその他のバイオ燃料の大規模生産能力を得るための計画を進めています。世界で拡大するSAF分野で市場成長の機会をとらえながら、より幅広い原料にアクセスするためにパートナーシップを活用できる、強力なグローバルプレゼンスを有しています。

一方、出光興産は、日本政府および航空業界が掲げる「2030年までにエアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換える」という目標の達成に向けて、年間50万KLのSAF生産体制の構築に挑んでいます。エタノールを原料とするATJプロセスや、廃食油を原料とするHEFAプロセスによるSAF製造検討に取り組んでおり、これらを通じて培ったSAF製造の専門知識・技術により、競争力のあるSAF供給に貢献します。

出光興産は、両社が持続可能な航空燃料について共同で検討を進めることで、早期のSAF社会実装および航空業界のカーボンニュートラル達成に貢献できると期待を示しています。

《編集部》