邦船3社と日本水素エネルギーが協業、液化水素の海上輸送事業確立を目指す

日本水素エネルギー株式会社と、川崎汽船株式会社・株式会社商船三井・日本郵船株式会社(以下、邦船3社)は、邦船3社が日本水素エネルギーの子会社であるJSE Ocean株式会社へ第三者割当増資にて資本参加し、協業することに合意しました。

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邦船3社と日本水素エネルギーが協業、液化水素の海上輸送事業確立を目指す
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日本水素エネルギー株式会社と、川崎汽船株式会社・株式会社商船三井・日本郵船株式会社(以下、邦船3社)は、邦船3社が日本水素エネルギーの子会社であるJSE Ocean株式会社へ第三者割当増資にて資本参加し、協業することに合意しました。

脱炭素社会の実現に向け、クリーンなエネルギーである水素への期待が高まっています。日本政府は水素基本戦略として、2030年に最大300万トン/年、2040年に1200万トン/年程度、2050年に2000万トン/年程度の水素導入目標を掲げました。

また、水素供給コストの目標は、2030年に約30円/Nm3、2050年に20円/Nm3(船上引き渡しコスト)となっています。目標値に達する大量供給の実現と水素供給コストの低減には、海上輸送を主とする国際水素サプライチェーンの構築が不可欠です。

日本水素エネルギーは、岩谷産業株式会社、ENEOS株式会社と共に「グリーンイノベーション基金事業/大規模水素サプライチェーンの構築プロジェクト」に採択され、2021年より液化水素サプライチェーンの商用化実証を進めています。

JSE Oceanは、液化水素運搬船による海上輸送事業を検討するため、日本水素エネルギーの子会社として設立されました。今回の協業により、邦船3社はJSE Oceanを通じて、国際水素サプライチェーンにおける液化水素の海上輸送確立を目指します。

具体的には、2024年までに世界初の大型液化水素運搬船における安全で効率的な運航や海上輸送事業スキームの検討を共同で行います。また、液化水素運搬船は水素を推進燃料とする予定であり、運航時のCO2排出量も大幅に削減されます。

《編集部》