ちとせグループ、31億円の資金調達 藻類基点の産業構築を加速

東南アジアと日本を中心に活動する、バイオベンチャー企業群ちとせグループの統括会社 CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD. が、総額31億円の資金調達を実施しました。

企業動向 投資
ちとせグループ、31億円の資金調達 藻類基点の産業構築を加速
  • ちとせグループ、31億円の資金調達 藻類基点の産業構築を加速
  • ちとせグループ、31億円の資金調達 藻類基点の産業構築を加速

東南アジアと日本を中心に活動する、バイオベンチャー企業群ちとせグループの統括会社 CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD. が、総額31億円の資金調達を実施しました。今回調達した資金は、石油産業に代わる藻類基点の産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を加速させるべく、藻類の生産規模拡大や製品開発に充当します。

資源の安定調達と持続可能なものづくりへの貢献に対する期待感の高まりから、同グループが2023年度の目標調達額としていた30億円を上半期中に達成しました。今回の引受先は、株式会社資生堂、日本ガイシ株式会社、三井金属鉱業株式会社、三菱化工機株式会社、天野エンザイム株式会社、Mers Line Pte. Ltd.、池田糖化工業株式会社、神鋼商事株式会社で、第三者割当増資での調達となります。

ちとせグループは、千年先まで人類が豊かに暮らせる未来像を描き、石油産業に代わる藻類基点の新産業構築を目指しています。様々な業界のプレイヤーと立場や業種を越えて協働し、人々の生活を支える燃料、食品、化成品、化粧品や飼料など、藻類製品を普及させるべく、生産規模の拡大と多角的な用途開発を同時に進めています。

藻類生産設備については、2018年8月に0.1haの設備、2023年4月に5haの設備CHITOSE Carbon Capture Central(C4)を竣工させ、2030年に2,000ha規模、2050年には1,000万ha規模への拡大を計画中です。

なお、2023年度には、2,000ha規模への生産設備拡大に向けた事業を開始しました。そのうちの100ha規模までの設備拡大および用途開発は、NEDOのグリーンイノベーション基金/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進に採択されています。

出資企業は、それぞれちとせグループのビジョンへの共鳴や、協働への期待を示すコメントを寄せています。ちとせグループはマーケットの旺盛な需要に鑑み、下半期以降も精力的に投資家との対話を継続していく意向を表明しました。

《編集部》