イギリスの団体VCMIは28日、企業が購入したカーボンクレジットの信頼性を確認するための指標「Claims Code of Practice(以下、クレームコード)」を発表しました。
クレームコードは、企業が投資した炭素市場、つまり購入したカーボンクレジットの品質を評価し、ネットゼロ達成に適合しているか判断、宣言をするためのルールブックとして機能します。
現時点ではクレームコードには4つのステップがあることが分かっており、詳細は2023年11月に発表予定のフレームワークとガイダンスによって補足されるとのことです。
現時点で、企業がVCMIの基準にのっとりカーボンクレジットの品質を宣言する場合は、以下4つのステップをクリアする必要があることが分かっています。
VCMIの定める基本基準への適合
VCMIが定めるプラチナ、ゴールド、シルバーのどれを主張するかを選択
IC-VCM(Integrity Council for Voluntary Carbon Markets)のCCP(Core Carbon Principles)に沿って、厳しい品質基準を満たすカーボン・クレジットを選択
主張を裏付ける情報を開示し、VCMI MRV and Assurance Framework(2023年11月発行予定)に沿って、独立した検証・保証を実施
今回発表されたクレームコードは2022年6月に発表された暫定版を改善したものです。クレームコードの作成に当たっては、暫定版の12か月に及ぶテスト期間を経て、企業が公的機関、政府や研究者などから得られたフィードバックが反映されています。
クレームコードの発表にあたりVCMIは、市民社会がカーボンクレジットを受け入れることを期待し、同時に企業に対してはレピュテーションリスクの軽減につながると期待感を示しています。