双日、大気中のCO2直接回収技術の実用化に向け新会社を設立

双日株式会社が、DAC技術の実用化を進めるべく新会社Carbon Xtract(カーボン エクストラクト) 株式会社(以下「Carbon Xtract」)を設立したと発表しました。

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双日株式会社が、DAC技術(以下m-DACTM)の実用化を進めるべく新会社Carbon Xtract(カーボン エクストラクト) 株式会社(以下「Carbon Xtract」)を設立したと発表しました。

温暖化対策として、世界各国で2050年にCO₂排出ネットゼロを目指していますが、IEA(International Energy Agency、国際エネルギー機関)は「化石燃料などの消費抑制による排出削減で達成できるのは現時点の排出量の90%強で、2050年の排出ネットゼロには、2030年時点でDAC技術による7千万トン程度のCO₂の直接吸収が必要」と報告しています。

この実現に向けて日本でも2023年5月12日にGX(グリーントランスフォーメーション)推進法が成立し、DACを始め脱炭素に関わる革新的技術の社会実装を後押しするための先行投資支援体制と市場整備が推し進められています。

双日もm-DACTMの早期の製品実用化と社会実装には研究開発段階からの潜在需要家との連携が不可欠と判断し、材料ベンチャーの株式会社ナノメンブレンらと共同で新会社Carbon Xtractを設立。今後、双日の顧客ネットワークによる共創を通じて、m-DACTMの製品実用化と利活用を推進し、小型・分散型DAC市場におけるリーディングカンパニーを目指します。

*m-DACTM:ナノ分離膜を用いたDAC技術「m-DACTM」
大気中の二酸化炭素(CO2)を直接回収する技術。九州大学が研究開発を進めるm-DACTMは、空気を膜でろ過するだけでCO2を回収する方法で、従来のCO2分離膜と比べ極めて高いCO2透過性を有すナノ分離膜を使用することが特徴。

《The Green Economy編集部》