2021年から「カーボンニュートラル」「脱炭素」のワードを含む入札公告が大幅に増加

入札王は、「カーボンニュートラル」についてのワードを含む入落札案件の過去5年間の推移と落札金額の動向、「脱炭素」についての入落札案件の推移を調査し、その結果を発表しました。

データ・リサーチ データ
2021年から「カーボンニュートラル」「脱炭素」のワードを含む入札公告が大幅に増加
  • 2021年から「カーボンニュートラル」「脱炭素」のワードを含む入札公告が大幅に増加
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入札王は、「カーボンニュートラル」についてのワードを含む入落札案件の過去5年間の推移と落札金額の動向、「脱炭素」についての入落札案件の推移を調査し、その結果を発表しました。

件数は入札王のデータベースから算出し、業種カテゴリは入札王が独自に49業種カテゴリに分類したデータから算出しています。

調査結果

■「カーボンニュートラル」の入札公告件数は2021年から大幅に増加

過去5年間の「カーボンニュートラル」のワードを含む入札公告の件数は、合計214件でした。2018年から2020年までは一桁の件数でしたが、2021年から大幅に増加しています。これは、菅内閣総理大臣が2020年10月の所信表明演説で「カーボンニュートラルを目指す」と宣言したことが要因だと考えられます。

■「カーボンニュートラル」の入札公告件数、ピークは2022年6月

2020年1月から2022年12月までの月別入札件数を見ると、全体の増加が大きく最多件数となる6月に、「カーボンニュートラル」のワードを含んだ入札公告も増加しています。2021年の6月に二桁件数の10件に増加し、2022年6月には過去最多となる26件が公告されました。

■「カーボンニュートラル」の入札業種、最多は「調査・研究業務」

過去5年の全214件の入札公告が業種カテゴリ別に何件ずつ分類されているかの内訳を見ると、グラフ全体の数値の合計は214件を大幅に越えています。これは、一つの公告につき2業種以上のカテゴリが付与されている場合があるためです。

「カーボンニュートラル」を含む入札公告の最多は、「調査・研究業務」168件でした。次いで「その他の業務委託」74件、「設計・測量」42件、「デザイン・印刷・広告」32件でした。

■「カーボンニュートラル」の年別落札件数は2021年から急増

2018年から2022年までの過去5年間の落札件数の合計は230件でした。入札公告同様、2021年から大幅に増加しています。

■「カーボンニュートラル」の落札金額も2021年から大幅アップ

過去5年間の「カーボンニュートラル」の落札金額推移を見ると、2020年まで低調でしたが、2021年に前年からおよそ16億5,080万円増加。落札件数の増加に比例し、2022年にはおよそ131億2,325万円となり、前年からおよそ113億1,937万円増加しています。1件あたりの平均落札金額は、過去5年で最高金額となるおよそ8,359万円でした。

■「カーボンニュートラル」の月別落札件数は2021年から二桁に

2020年から2022年までの落札件数推移を月別で見ると、2021年の8月に初めて10件を突破し、10月と12月に13件と2021年で最多の件数となりました。

翌年の4月には大幅な増加となる26件を記録し、7月には最多件数の30件となりました。

■「カーボンニュートラル」の月別落札最高金額は2022年7月の約69億円

「カーボンニュートラル」を含む案件の月別落札金額の推移を見ると、落札件数と同様に、2022年の4月から金額が増加。4月はおよそ32億3,434万円で、前月からおよそ27億6,246万円増加しました。

落札件数が最多となった7月は、金額も最高となるおよそ69億6,774万円。前月から大幅に増加して61億6,575万円となっています。1件あたりの平均落札金額も、この月が最高となるおよそ2億3,226万でした。

■「脱炭素」の入札公告件数は右肩上がり

過去5年間の「脱炭素」を含む入札公告件数は、「カーボンニュートラル」を含む入札公告件数の推移とは異なり、連続して件数が増加しています。

「カーボンニュートラル」の件数同様、2021年には178件と前年から116件増加、翌年の2022年は195件増加し、373件となりました。

■「脱炭素」の月別入札公告件数は2022年に40件以上が連続

2020年以降の入札公告件数を月別で見ると、2021年には6月のみ40件と大幅に増加。2022年に入ると、公告件数に増加の傾向が見られました。2022年の2月には30件に増加すると、4月は2021年6月よりも多い45件となり、7月まで毎月40件以上公告されました。

■「脱炭素」の落札件数も年々増加

「脱炭素」のワードを含む落札件数の過去5年間の推移を見ると、入札件数同様に毎年増加しています。

■「脱炭素」の落札金額も5年連続増加

落札金額も過去5年で増額の傾向が見られました。2022年はおよそ162億1,889万円、前年からおよそ69億9,752万円増額しており、増額幅も過去5年で最も大きくなっています。

■「脱炭素」の落札件数は4月に増加

2020年から2022年までの「脱炭素」を含む月別の落札件数は落札件数は、各年で4月に大きく増加。5月に一度大きく減少しているのは落札全体の傾向と同様で、7月からまた増加する傾向にあります。

■「脱炭素」の月別落札金額は毎年4月にピーク

2020年から2022年までの「脱炭素」の月別落札金額は、各年4月に大幅に増額。落札金額全体が最も増額するのは3月となる傾向がありますが、「脱炭素」では4月に多く落札され、最も落札金額が高くなるという傾向が見られました。

一言コメント

「カーボンニュートラル」「脱炭素」のワードを含む入札・落札の状況が明らかになりました。入札公告、落札とも、2021年以降に目立って増加しています。「カーボンニュートラルを目指す」という目標に向けて、今後も増加傾向は続いていきそうです。

《s.m》