大林組とNZ企業、オークランド近郊に同国初のグリーン水素高速充填施設を開所

・グリーン水素高速充填施設開所
・オークランド近郊ウィリに設置
・短時間で大型車両に充填可能

テクノロジー エネルギー
大林組とNZ企業、オークランド近郊に同国初のグリーン水素高速充填施設を開所
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株式会社大林組は、ニュージーランドのTuaropaki Trust(トゥアロパキ・トラスト)と共同で設立した事業会社Halcyon Green Hydrogen Limited(ハルシオングリーンハイドロジェン)を通じて、ニュージーランドオークランド近郊のウィリにおいてグリーン水素の高速充填施設の営業を2023年6月10日より開始しました。グリーン水素を供給し、高速充填装置を備える施設の開所は、同国初となります。

本施設は、最大都市オークランドの空港まで約7km、オークランド中心部まで約30kmという物流施設が集積するウィリに位置します。このため、オークランド都市圏で需要が拡大している燃料電池車をはじめとする車両用の燃料に加え、将来的に水素を燃料とする航空機が実用化された場合の需要にも対応可能です。

導入された高速充填装置はオーストラリアのH2H Energy社製で、トラックやバスなどの大型車両の充填時間は15分程度となるため、従来の簡易充填装置より時間を大幅に短縮できます。また、装置がコンテナ式であり、移設が容易です。供給される水素は、大林組とトゥアロパキ・トラストの合弁会社であるHalcyon Power Limited(ハルシオンパワー)が、ニュージーランドのタウポに所有する施設で製造された、地熱発電由来のグリーン水素となります。

今後は、同施設敷地内に水素製造設備の建設を進め、グリーン水素の製造から充填まで一気通貫で行うことを計画しています。ハルシオンパワーのグリーン水素製造施設と相互に機能させることで、ニュージーランド北島におけるグリーン水素のサプライチェーン構築に取り組んでいく予定です。

本施設の開所式には、トゥアロパキ・トラストのキア・ジアCEO、駐ニュージーランド特命全権大使の大澤誠氏、トゥアロパキ・トラストのジーナ・ランギ会長、大林組常務執行役員の安藤賢一氏、ニュージーランド水素評議会のChief Executiveリンダ・ライト氏、オークランド商工会議所会頭・ニュージーランド運輸庁Chairのサイモン・ブリッジス氏などが出席しました。

大林グループは2050年に向けて「『地球・社会・人』のサステナビリティの実現」を目指しています。大林組とトゥアロパキ・トラストの協力により、ニュージーランドにおけるグリーン水素のサプライチェーン構築が進展しました。世界のカーボンニュートラルの実現に向けた動きとして、注目されています。

《編集部》