東京ガス株式会社は、都市ガス機器利用時の排気に含まれるCO2と水酸化物を反応させ、炭酸塩を製造する「CO2資源化サービス」を開始します。本サービスは、オンサイトでCO2を資源として活用して炭酸塩を製造する日本初の取り組みです。
グループ企業である東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社を営業窓口として、炭酸塩をオンサイト利用する工場等産業用の顧客を中心にサービスを展開します。また、オフィスビルや商業施設などでも炭酸塩の利用を拡大するための取り組みも進めます。
「CO2資源化サービス」で使用するのは、カナダのCleanO2 Carbon Capture Technologies社製の二酸化炭素回収装置「CarbinXTM」です。東京ガスの独自技術を加えることで、日本においても安定的に炭酸塩を製造することが可能となりました。この製造方法により、従来の方法と比べてCO2排出量が約2割削減されます。
さらに、炭酸塩の利用用途を拡大するため、洗剤や肥料の開発にも取り組んでいます。東京ガスとヱスケー石鹸株式会社は、協業により、炭酸塩を活用した洗剤として日本初の製品となる「CO2リサイクル洗濯用液体せっけん」を開発しました。
また、炭酸塩が肥料としての効果を持つことを確認し、「エコカリウム®」という名称で農林水産大臣による普通肥料の登録を受けました。
東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass2030」においてネット・ゼロへの挑戦を掲げ、炭酸塩を原料とする製品を利活用するカーボンリサイクルの取り組みを推進しています。今後も、カーボンリサイクル技術の提供などを通じて、地球規模での環境負荷削減に貢献していきます。
