IHI、豪州の再エネ由来アンモニア製造プロジェクトに参画 年間50万tの製造を目指す

IHIは、同社のオーストラリア法人IHI Engineering Australiaを通じて、現地のグリーンアンモニア製造・販売事業である「North Queensland Clean Energy Project(HyNQプロジェクト)」に共同開発パートナーとして参加することを発表しました。

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IHI、豪州の再エネ由来アンモニア製造プロジェクトに参画 年間50万tの製造を目指す

IHIは、同社のオーストラリア法人IHI Engineering Australiaを通じて、現地のグリーンアンモニア製造・販売事業である「North Queensland Clean Energy Project(HyNQプロジェクト)」に共同開発パートナーとして参加することを発表しました。

豪州再エネデベロッパーのEnergy Estate、クイーンズランド州営電力会社のCS Energy、出光興産関係会社であるIdemitsu Renewable Development Australia、そしてIHIの4社は、ジョイント・ベンチャー開発チームを構成しています。

「HyNQプロジェクト」は、クイーンズランド州北部のアボットポイント港にて、太陽光、風力といった再生可能エネルギーを用いて年間50万トンのグリーンアンモニアの製造・販売を行うことを目指しています。2024年2月までに初期基本設計(FEED)段階まで進み、2025年に出資の最終判断を行う予定です。

現在、市場に流通しているアンモニアは化石燃料由来ですが、再生可能エネルギー由来のアンモニアに切り替えると、アンモニアバリューチェーン全体でのCO₂排出量を極めて低く抑えることができます。

すでに製造や貯蔵、輸送に関する技術が確立されているため、早期の社会実装が期待され、幅広い需要家に対して燃料および原料用途として脱炭素ソリューションを提供できる可能性を有しています。

日本では、政府の2050年カーボンニュートラル宣言により、アンモニアのような低炭素エネルギーキャリア・チェーン実現に向けた取り組みが進行中です。

IHIは、アンモニア製造体制の確立、流通拡大に伴うインフラ設備構築、大量の需要を創出する利用技術の開発に取り組んでおり、本プロジェクトを通じて安定したアンモニアバリューチェーンの構築を目指していきます。

《編集部》