アメリカの電気自動車(EV)用バッテリー材料メーカーであるAscend Elementsが、シリーズDラウンドとして、4億6,000万ドルと今年初めの追加投資8,200万ドルを含む5億4,200万ドルの資金調達したと発表しました。
Ascend Elementsはこれにより持続可能なリチウムイオンバッテリー材料の生産拡大と、北米初の持続可能な陽極前駆体(pCAM)製造施設の建設を推進します。
Ascend ElementsのシリーズDラウンドは、Decarbonization Partners、シンガポール政府系ファンドTemasek、カタール投資庁(Qatar Investment Authority:QIA)など、主要な投資家によって主導されました。この資金調達は、2023年のアメリカにおけるクリーンテック分野の資本調達の中でも最大級のものであり、今年のアメリカにおける株式非公開調達トップ10に入るほどの規模です。
今回調達された資金は、アメリカのケンタッキー州ホプキンズビルにある140エーカーの敷地への、北米初の持続可能な陽極前駆体(pCAM)と正極活物質(CAM)製造施設建設に充てられる予定です。MとpCAMは、電気自動車用バッテリーに使用される材料です。
このプロジェクトには、4億8000万ドルの米国エネルギー省からの助成金も組み合わされ、持続可能なバッテリー材料の供給を拡大する大きな一歩となります。
Ascend ElementsのCEOは、「新しいパートナーと既存のパートナーに感謝します。持続可能なリチウムイオンバッテリー材料は、電動車のバッテリーを駆動し、世界のゼロエミッションへの移行を加速させます。私たちは一緒に、北米の重要な電動車バッテリーインフラへの投資を行い、アメリカに製造の仕事をもたらします。」と述べました。
この資金調達により、Ascend Elementsは持続可能なバッテリー材料の供給を拡大し、電動車産業の成長をサポートする役割を果たすことが期待されています。アメリカ国内での製造と供給の増加により、持続可能な電動車の普及と環境へのポジティブな影響が見込まれます。