三菱総研、再プラ循環を目指し需給マッチングアプリを開発

株式会社三菱総合研究所は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラムの研究開発機関に選定され、研究開発プロジェクト「再生プラスチックのマッチングツールの開発及び活用実証」を実施します。

企業動向 サプライチェーン
三菱総研、再プラ循環を目指し需給マッチングアプリを開発

株式会社三菱総合研究所(MRI)は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期課題「サーキュラーエコノミーシステムの構築」の研究推進法人である独立行政法人環境再生保全機構から研究開発機関の1つとして選定されました。研究開発プロジェクト「再生プラスチックのマッチングツールの開発及び活用実証」を実施し、プラスチックの循環経済実現に向けた検討を推進します。

大量生産・大量消費型の経済社会活動は環境問題を引き起こしており、持続可能な形で資源を利用する「循環経済(サーキュラーエコノミー)」への移行が重要です。

特にプラスチックは、適正に処理されない場合に海洋環境などに残留し生態系を脅かしています。また、日本の廃プラスチックの処理は、CO2の発生につながるエネルギーリカバリーが主流で、地球温暖化防止の観点からも望ましくありません。そこで、SIPでは、プラスチックの循環経済実現に向けた研究開発を推進しています。

MRIは、2021年より再生プラスチックのマッチングツールを開発する研究開発プロジェクトに取り組んできました。具体的には、再生プラスチックの供給事業者と利用事業者のマッチングを促すツールを検討し、簡易実証を実施しています。

今回のプロジェクトでは、MRIのこれまでの取り組みをもとに、需給マッチングアプリを開発します。再生プラスチックの供給事業者と利用事業者に試してもらうことで、実証事業を進めていく予定です。

また、廃棄物処理事業者が回収する廃プラスチックと再生プラスチック供給事業者(リサイクル事業者等)とのマッチング可能性の研究や、トレーサビリティツールとの連携にも取り組みます。

今後は、プラスチック資源のサプライチェーンに関わる企業や研究機関、政府機関と連携しながらプロジェクトを実施していきます。マッチングアプリを中心としたプラスチック資源循環プラットフォームを創出することで、循環利用量を拡大し、サーキュラーエコノミーの実現を目指します。

《編集部》