北米とヨーロッパでEV充電ネットワーク事業を展開するev.evergyが、シリーズBラウンドで3,300万ドル(約46億円)を調達したと発表しました。今回の資金調達は、National Grid Partnersが主導し、Aviva Ventures、WEX Venture Capital、ジャガー・ランドローバー(JLR)の投資部門であるInMotion Ventures、さらに既存の投資家であるEnergy Impact Partners、Future Energy Ventures、ArcTern Venturesが支援しています。
ev.energyは電気自動車(EV)充電を最適化するソフトウェア、アプリケーションを開発、提供しています。同社のスマート充電アプリは、ドライバーとVPP(バーチャルパワープラント、仮想発電所*)の間をつなぎ、ドライバーによって充電をより簡単かつ、環境にやさしく、安価に提供しています。ev.energyは現在、北米と英国で12万人以上のユーザーがサービスを活用しています。
*VPP:従来、大規模発電所に集中・依存していたエネルギー供給システムに対して、家庭や企業、工場など分散している近年のエネルギーソースを、あたかも一つの発電所と捉え、需要に合わせて電力を提供すること。(参考:資源エネルギー庁HP)
ev.energyは2018年以降、フォルクスワーゲンなど30以上のブランドとパートナーシップを結んでいます。今回の資金調達で、すでにビジネスを展開している北米と英国での急速な成長を維持しながら、さらにグローバルな展開をすすめるとのことです。
ev.energyのCEO Nick Woolley氏は今回の資金調達にあたり「今後数年間で、先進国におけるEVによる電力需要は、最大規模の発電所(例えば米国のパロ・ヴェルデ発電所)のエネルギー出力を上回るだろう。EVの普及とともに、充電の最適化の重要性は高まるだろうし、EVの負担を調整・制御できるev.energyは送電網に利益をもたらすと同時に、ドライバーの環境負荷低減を支援できる。」とコメントしています。