【イギリス】企業の脱炭素対策に約146億円

イギリス政府は6月28日、化石燃料廃止とクリーンエネルギーへの転換を目指すプロジェクトを後押しすることを目的として、8000万ポンド(日本円でおよそ146億円)を超える資金を29社に分配すると発表しました。

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【イギリス】企業の脱炭素対策に約146億円

イギリス政府は6月28日、化石燃料廃止とクリーンエネルギーへの転換を目指すプロジェクトを後押しすることを目的として、8000万ポンド(日本円でおよそ146億円)を超える資金を29社に分配すると発表しました。

今回29のプロジェクトが資金を受け取っており、総額は8,290万ポンドに及びます。29のプロジェクトには以下が含まれます。

  • クリーンエネルギーへの切り替え(13件):製紙メーカーやガラス製造企業など13社が、水素やバイオ燃料など化石燃料に代わる低炭素燃料の開発プロジェクトの資金として、総額5,250万ポンド(約96.3億円)

  • Hydrogen BECCS Innovation Programme フェーズ2(5件):バイオマスや廃棄物を炭素回収しながら水素に変換するプロジェクト5件に総額2,120万ポンド(約39億円)

  • CCUSInnovation 2.0(11件):炭素回収使用・貯蔵の最新技術を開発を目的としたプロジェクト11件に総額920万ポンド(約16.7億円)

具体的には、コーンフレークなどで有名なケロッグは製造プロセスでの水素利用計画に300万ポンド(約5.5億円)が投じられ、消費財メーカーP&Gも約95万ポンド(約1.7億円)を受け取り、Newcastle大学と共同でCCUSに取り組むことになりました。

今回の資金提供は、イギリスのエネルギー自給率向上と、2030年までに英国全体のエネルギー需要を15%削減するという政府の公約の一環となります。

英・エネルギー安全保障兼ネットゼロ担当大臣のGraham Stuart氏は、「イギリスの大手メーカーはCO2排出量と光熱費の削減に努めています。今回の8,000万ポンドを超える投資は、化石燃料から脱却し、それらの産業を将来的に支えるために、最新の科学、技術、新エネルギー源を用いて、より遠くへ、より速く進むことを支援するものです。」とコメントしています。

《ニシダ》

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