「SDGs情報が多く飽きや疲れを感じる」と62%が回答…SDGsに対する意識調査

株式会社オズマピーアールは、「SDGs(持続可能な開発目標)に対する意識調査」を実施し、その結果を発表しました。調査対象は、企業のサステナビリティ領域実務担当者を中心とする138人と10代~60代の生活者1,236人です。

データ・リサーチ リサーチ
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株式会社オズマピーアールは、「SDGs(持続可能な開発目標)に対する意識調査」を実施し、その結果を発表しました。

企業向け調査の対象は、サステナビリティ領域実務担当者を中心とする138人です。生活者向け調査は、10代~60代の生活者1,236人(各世代の男女、それぞれ103人ずつ)を対象に行いました。

調査結果

企業に「SDGsに関する取り組みを情報発信することによって、伝える相手から何を期待していますか」と尋ねたところ、トップ3は1位「自社への信用の向上」85.5%、2位「自社の取り組みの認知獲得」84.1%、3位「自社への好感の獲得」73.2%となりました。

次に生活者に「企業が発信するSDGs情報の課題」を尋ねたところ、「情報を見ることが多く飽きや疲れを感じる」が全世代で過半数を占めました。また、「知りたい情報が探しづらい」68.6%、「内容が難しくて理解できない」55.6%、「構成やデザインが見づらいと感じる」48.7%と全体が回答。発信する情報の検索性、伝わりやすい表現、構成・デザインに工夫の余地が見られます。

生活者に「企業のSDGs情報に飽きや疲れを感じる理由」を自由に回答してもらったところ、発信情報のわかりやすさを求める声が寄せられたほか、自社ならではのストーリーが伝わっていないことや、活動内容とSDGsゴールの因果関係を理解できていないことが伺える結果となりました。

生活者に「過去1年の間で、企業のSDGsに関する取り組みを知った時に、気持ちや行動が変化したと思う企業は1社以上ありましたか」と尋ねたところ、31%が「1社以上企業の取り組みを覚えた」と回答。新たに取り組みまで記憶している企業数が少ないことが明らかになりました。

次に「その企業の取り組みについて覚えた要因」を尋ねたところ、トップ3は1位「取り組む課題が社会にとって重要だと思うから」39.1%、「取り組みが仕事や生活に身近だから」37.8%、「取り組みの説明がわかりやすいから」33.2%となりました。取り組みを覚えられている企業は、課題の重要性や身近さを伝えており、わかりやすい伝え方に長けていると考えられます。

「その企業の取り組みについて覚えていない要因」のトップ3は、「SDGsの情報を見る機会が少ない」29.5%、「活動が身近に感じない」28.3%、「似たような情報が多くて記憶できない」27.4%でした。

企業に「SDGsに関する情報発信を誰に対して行っていますか」と尋ねたところ、トップ3は1位「取引先」62.8%、2位「従業員」62.0%、3位「株主、投資家、アナリスト」54.0%となりました。「一般生活者(成人)」は40.1%、「一般生活者(学生、子ども)」は34.3%となっており、情報は必ずしも生活者向けに発信されているわけはないことが伺える結果となっています。

企業と生活者に「企業はより一層積極的に一般生活者に情報発信すべきと思いますか」と尋ねたところ、「積極化すべき」という回答が生活者の78.4%、企業の90.3%を占めました。企業は、生活者を重要なステークホルダーとして位置づけていることが伺えます。

企業と生活者に「今後積極的に取り組むべきと感じるSDGsの活動テーマ」を5つ選んでもらったところ、企業は「つくる責任つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」という、事業に直接関わる項目が多くなりました。

生活者は「貧困をなくそう」「人や国の不平等をなくそう」「平和と公正をすべての人に」と、格差是正への取り組みの選択が多くなっています。

一言コメント

生活者は似たようなSDGs情報に対して飽きや疲れを感じており、発信を通じて理解と信用を得るためには、内容に工夫が必要だとわかる結果でした。

株式会社オズマピーアールは、「生活者の関心との接点を見出したり、新たな気づきをもたらす情報、目標や成果を丁寧にわかりやすく伝えるコミュニケーション方法の設計が重要になっているようです」と考察しています。

SDGsに取り組む企業が増えている現在だからこそ、伝える相手の視点に合わせて、情報を発信することが求められているようです。

《s.m》