TIS、トークンやNFTを活用で森林資源の循環利用を促進

TISは事業により解決を目指す4つの社会課題のうち、「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」の解決に貢献するため、「WOOD DREAM DECK」を開始。ITの力で以下3つの目的の実現を目指すとのことです。

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TIS、トークンやNFTを活用で森林資源の循環利用を促進
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TISインテックグループのTIS株式会社は、web3技術のトークンやNFTを活用して地域の森林資源の循環利用を活性化するプログラム 「WOOD DREAM DECK(ウッド ドリーム デッキ)」をつくり、地域の森林資源を活かして経済循環と環境保全を両立するエコシステムの構築を目指し、3月21日(火)国際森林デーに合わせ、プログラムが実現する未来像を伝える展示を代官山蔦屋書店にて実施するとともに、埼玉県横瀬町にてプログラムの検証を開始することを発表しました。

TISは事業により解決を目指す4つの社会課題のうち、「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」の解決に貢献するため、「WOOD DREAM DECK」を開始。ITの力で以下3つの目的の実現を目指すとのことです。

  1. 人工林の高齢化が深刻な課題となっている地域で、未利用間伐材の利用価値を高め、遊休森林を活かしたレジャー利用を進めることで、地域経済の活性化を目指します。

  2. 森林資源利用で得た利益の一部を、植樹や再造林に還元して森林を若返らせ、健全な森林の維持に貢献します。

  3. 木の成長促進によってCO2吸収能力を高め、生物多様性の保全などが期待できる森林資源の循環利用を促進し、経済循環と両立するエコシステムの構築を目指します。

■「WOOD DREAM DECK」概要

「WOOD DREAM DECK」は、「木を使ってしたいこと」を持つ人の願いを叶える支援を通して、地域の森林資源の価値を高めて循環利用を促進し、「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」の解決を目指すプログラムです。今後、web3技術を用いて以下3つの観点から支援していきます。

1. 「木を使ってしたいこと」を持つ人の願いを叶える支援

未利用間伐材や遊休森林などの森林資源活用に必要な地域の山主、製材業者、家具職人などと、森林に関わる地域内外の様々なプロジェクトや個人を繋げるファンベースコミュニティを提供し、web3技術を使って活性化させます。木を使ってしたいことのアイデアを出し合い、それを技術的に実現する職人や林業関係者、サポートや金銭的支援をしてくれる地域内外の人をつなげることで、したいことの実現を支援します。

2. 森林関連共通の分散型web3を活用したトークンで森林コミュニティの活性化

分散型web3を活用したトークンは、中央集権的なプラットフォームに依存しない特徴から、領域を超えた価値交換の基盤として優れています。そこで、ファンベースコミュニティを広げるために、森林関連のトークンを発行し流通させることで、様々なインセンティブを与えて地域内外の人があらゆる森林関連のプロジェクトに参加するきっかけを生み出し、コミュニティを活性化させます。

3. NFTで木を使うことへの付加価値を高めること

日本の森林にある立木は、海外からの輸入材の価格競争などに影響を受け非常に安値で取引されており、山主が立木を売っても植樹や再造林をすると赤字になるため、伐採後は3~4割程度しか再造林されていません。この状況を打開するため、地域の木材を使った製品や体験にNFTを活用して付加価値をつけることで、木の需要を生み出し末端価格を高める仕組みづくりを目指します。具体例としては、NFTで木の情報やメッセージを記録したり、利用・所有の権利やイベントへの参加資格を付与したりします。これにより、追加で得た利益を植樹や再造林の費用に還元できるようにします。

■今後について

同社では今後、さらに人と森の距離を縮めながら森林資源の循環利用を促進するエコシステムの構築を進め、web3などのITテクノロジーが貢献できる領域の拡大によって、より森林が地域にとって重要な経済圏となることと環境保護の両立を目指していくとのこと。最終的には、森林の課題を抱えている日本の多くの自治体への展開も進め、あらゆる領域のパートナーと共創関係を構築しながら、サスティナブルに関心の高いZ世代なども巻き込み、森林資源の循環利用を日本の文化として浸透させていきます。

《The Green Economy編集部》