電通、マーケティング領域の脱炭素化イニシアティブ開始 英社団法人とコンテンツ制作でのGHG排出量可視化ツール開発へ

株式会社電通グループは、日本におけるマーケティングコミュニケーションに伴い排出される温室効果ガス(GHG)の削減を図るため、マーケティング領域の脱炭素化イニシアティブ「Decarbonization Initiative for Marketing」を立ち上げました。

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電通、マーケティング領域の脱炭素化イニシアティブ開始 英社団法人とコンテンツ制作でのGHG排出量可視化ツール開発へ

株式会社電通グループは、日本におけるマーケティングコミュニケーションに伴い排出される温室効果ガス(GHG)の削減を図るため、マーケティング領域の脱炭素化イニシアティブ「Decarbonization Initiative for Marketing」を立ち上げました。最初の取り組みとして、英国の一般社団法人AdGreenと連携し、広告/コンテンツ制作におけるGHG排出量の可視化を推進する覚書を締結しました。

カーボンニュートラルの実現に向けて、各国政府・団体や企業が、サプライチェーンでのGHG排出量(Scope3)の算定を実施しています。英国では、広告業界の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「アド・ネットゼロ」への取り組みが2020年11月に開始され、欧米の放送業界や広告業界ではGHG排出量の算出ツールが定着しています。一方、広告制作やマーケティングプロセスの在り方、排出係数、習慣、言語などの面が欧米と大きく異なる日本では、算出ツールに独自のカスタマイズが必要です。

グローバルの動きを見据えて、電通グループは様々なソリューションを開発し、dentsu EMEAを中心にマーケティングコミュニケーションにおけるGHG排出量の可視化に取り組んでいます。dentsu Japanでは、メタバースプロダクションとともに、GHG排出量可視化ツールの一部を提供開始しています。国内全体で取り組みをさらに加速させるため、今回マーケティング領域の脱炭素化イニシアティブを立ち上げました。

日本国内の業界標準となるGHG排出量可視化ツールの開発を推進するため、AdGreenと連携し、広告やコンテンツ制作、メディア・デリバリー、デジタル、イベントなど国内の様々なサービスラインの可視化を目指します。また、定期的な検討会を開催し、ステークホルダーとともに業界全体の脱炭素化に向けて議論を交わす予定です。電通グループは、今後もマーケティングコミュニケーションのサステナビリティな発展に貢献し、顧客企業との協業を通じて社会課題の解決を推進していくと述べています。

《編集部》