日鉄エンジニアリング、自社製造拠点のカーボンニュートラル化に着手 独自EMSを導入予定

日鉄エンジニアリング株式会社は、同社の製造拠点であり、2024年4月に直営化を予定している日鉄鋼構造株式会社(以下「NS3)のカーボンニュートラル化に向けて、太陽光発電設備および蓄電設備の設置工事に着工しました。

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日鉄エンジニアリング株式会社は、同社の製造拠点であり、2024年4月に直営化を予定している日鉄鋼構造株式会社(以下、NS3)のカーボンニュートラル化に向けて、太陽光発電設備および蓄電設備の設置工事に着工しました。

NS3では太陽光設備と蓄電設備を導入した上で、エネルギー・マネジメント・システム(以下、EMS)を活用し、太陽光発電による発電量と自社工場内の電力需要を予測・監視しながら、蓄電設備の充放電計画および制御を行い、需給調整市場・卸売市場を含めた各電力市場における取引最適化まで一貫して実施する予定です。

日鉄エンジニアリングは、太陽光発電設備および蓄電設備のEPCを一括で実施するほか、プラントエンジニアリングで培った制御技術と電力小売部門における知見を融合し、蓄電設備のマルチユース・充放電の最適化を図る独自EMSを開発中です。新たな独自EMSをNS3に実装することにより、太陽光由来電力の利用率を最大限に高め、洋上風力基礎等の製造・加工に使用する電力(CO2排出量Scope-2)の実質的なカーボンニュートラル化を推進するとともに、製造拠点としてのレジリエンス性向上を目指します。

また、電力供給系統安定化に向けた調整力としての蓄電設備の有効活用およびストレージ・パリティ(蓄電設備を導入しないよりも、導入したほうが経済的メリットがある状態)の実現に貢献するEMSにより、脱炭素推進に向けた関連ソリューションを提供していきます。

さらに、同社は、NS3や各建設現場で使用する建機・重機の燃料に、水素、アンモニア、バイオエタノール等の再生可能エネルギーを利用してCO2排出量を削減することも検討中です。再エネ設備を含む社会・産業インフラ構築に係るサプライチェーン全体のカーボンニュートラル化に向けて取り組みを加速させ、カーボンニュートラル社会の実現と持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。

《編集部》