日本テトラパック、植物由来ポリエチレン使用の新包材を日本で初めて学校給食向け牛乳へ導入

日本テトラパック株式会社は、植物由来ポリエチレンを使用した新包材を学校給食の牛乳用「テトラ・ブリック紙容器」のコーティングに導入。2023年4月より、市場展開を開始します。

企業動向 ビジネス
日本テトラパック、植物由来ポリエチレン使用の新包材を日本で初めて学校給食向け牛乳へ導入
  • 日本テトラパック、植物由来ポリエチレン使用の新包材を日本で初めて学校給食向け牛乳へ導入
  • 日本テトラパック、植物由来ポリエチレン使用の新包材を日本で初めて学校給食向け牛乳へ導入

日本テトラパック株式会社は、植物由来ポリエチレンを使用した新包材を学校給食の牛乳用「テトラ・ブリック紙容器」のコーティングに導入し、2023年4月より市場展開を順次開始すると発表しました。日本国内では、学校給食用牛乳の紙容器に植物由来ポリエチレンをコーティングに採用した、最初の事例となります。

切り替え前の時点で、同社の牛乳用紙容器の再生可能資源比率は77%です。新包材を導入することで99%まで高め、バリューチェーン全体を通じてCO2の排出量を約23%削減します。

すでに、株式会社いかるが牛乳、オーム乳業株式会社、九州乳業株式会社、四国乳業株式会社、泉南乳業株式会社、チチヤス株式会社、森乳業株式会社(企業は50音順)の計7社には、本年度内に新包材容器での製品供給の開始を予定。環境に配慮した容器入りの牛乳が、全国約2,580校の小・中学校へ提供されます。

新包材の採用は、乳業メーカー工場で設備投資の必要がないことから、さらに多くの企業が導入を検討中です。供給体制を整えるため、日本テトラパックは包材の製造を担う御殿場工場に対し、2023年度と2024年度に総額約3,500万ユーロ(約49億円)の投資を計画しています。

新包材について

新包材に使用されるポリエチレンは、サトウキビ由来です。化石由来のプラスチックをサトウキビ由来に代替すると、年間1,100トンの化石由来のプラスチック削減につながります。

日本テトラパック株式会社の紙容器は、全てFSCR(森林管理協議会)認証を取得しており、適切に管理された供給源の木材を原料とした再生可能な原紙を使用しています。

原材料のサトウキビは、持続可能な生産と調達を目指す、ボンスクロ認証を取得。植物由来ポリエチレンを使用した容器には、Carbon Trust認証ラベルの添付が認められ、視覚的にCO2削減率を訴求できるようになります。

同社は、環境教育にも積極的に取り組んできました。未来を担う子供たちが、牛乳パックを通じてSDGsの取り組みを知り、環境を考える機会を得ることにも期待を示しています。

《s.m》