東芝エネルギーシステムズ株式会社とコスモエネルギーホールディングス株式会社は、CO2電解技術を用いてCO2を有価物に変換するCarbon dioxide Capture and Utilization（CCU）の実現に向けた共同検討について、基本合意書を締結しました。
東芝ESSは、CO2を電気分解して高い転化率で一酸化炭素（CO）を製造するCO2電解技術を提供します。COは水素と反応させると、化学製品やエネルギー用途に展開可能な基幹物質であるメタノールやエタノールなどのアルコール類や合成燃料等の原料となるため、CCUの実現に有用だと注目されている物質です。
コスモエネルギーグループは、東芝ESSのCO2電解技術を用いて製油所等から発生するCO2由来の有価物を生産することに取り組みます。また、電気分解の際に使用する電力として、コスモエネルギーグループが供給する再エネ由来の電力を利用することを検討します。
両社は、コスモエネルギーグループの製油所などにおけるCO2電解技術を用いたCCUの実現を目指し、共同検討を推進します。また、CO2の電気分解による副生物として生成される酸素についても、製油所の省エネやCO2排出量の削減に向けた利活用の検討を進める予定です。
東芝グループは、豊かな価値の創造と地球との共生をめざした環境経営を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目標に「東芝グループ環境未来ビジョン2050」を策定しました。本件は、ビジョンの中の「気候変動への対応」および「循環経済への対応」に資するもので、発電所などから排出されるCO2の回収や活用に係る取り組みの一環です。
一方、コスモエネルギーグループは、「2050年カーボンネットゼロ」を宣言し、「Vision2030」および「第7次連携中期経営計画Oil＆New ~Next Stage~」にて脱炭素化を加速させています。「Vision2030」に掲げる「石油事業の競争力強化 低炭素化」の具体的施策として本件に取り組み、社会的課題の解決と企業の持続的発展を目指していきます。
