伊藤忠商事、東急不動産と蓄電所事業を開始

伊藤忠商事株式会社は、東京センチュリー株式会社と共同出資する株式会社IBeeTを通じ、東急不動産株式会社の100%子会社である株式会社リエネと合弁で御徳蓄電所合同会社の設立を発表しました。

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伊藤忠商事株式会社は、東京センチュリー株式会社と共同出資する株式会社IBeeTを通じ、東急不動産株式会社の100%子会社である株式会社リエネと合弁で御徳蓄電所合同会社の設立を発表しました。この合同会社は福岡県鞍手郡小竹町御徳地区にて蓄電所事業を展開し、経済産業省の補助金を活用する予定です。

御徳蓄電所合同会社は、再生可能エネルギーの導入拡大が進む九州地域で蓄電所事業を展開することが目指されています。九州は再エネの設備導入が進んでおり、再エネ電源の出力制御の需要も高まっています。このため、蓄電所による需給調整機能が重要視されており、伊藤忠商事は東急不動産、リエネ、およびIBeeTと協力して、九州での蓄電所事業に取り組んでいきます。

伊藤忠商事は、この取り組みを通じて初めて蓄電所運用事業に参入。合同会社からの委託を受け、大型蓄電池を活用して電力市場での最適運用と収益化を目指します。伊藤忠商事は長年の電力トレードの経験とネットワークを活かし、卸電力市場や需給調整市場、容量市場などで蓄電所の調整力を生かした取引を行います。また、競争力のある蓄電池やパワーコンディショナーの供給を行い、最適な蓄電システムとメンテナンス体制の構築にも注力します。一方、東急不動産とリエネは、再エネ事業と不動産事業の知見を生かし、蓄電所用地の確保や運営管理業務を担当します。

御徳蓄電所合同会社は、2025年度に運転を開始する予定です。大型蓄電池を使用したこの蓄電所は、九州地域の再エネ設備の変動に対応するため、需要と供給の調整を行います。

伊藤忠商事は、家庭用から産業用、系統用の中・大型蓄電システムまで幅広い商品を展開しています。また、家庭用蓄電池には遠隔制御ソフトウェアを搭載し、デマンドレスポンスを実施するなど、分散型エネルギーシステムの社会実装にも取り組んでいます。伊藤忠商事は、蓄電所事業を通じて、日本の脱炭素化を推進していく決意を示しています。

《編集部》

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