アメリカの調査会社Future Market Insights(FMI)が発表したところによると、世界の再生可能メタノール市場は今後10年のうちに年平均成長率(CAGR)6.6%のペースで拡大し、2033年までに3億9810万ドルを超えるとの予測です。
液化メタノールの生成には複数の原料と手法が用いられますが、特にバイオマスを原料として生産されたものを再生可能メタノール、もしくはバイオメタノールと呼びます。
プラスチック、塗料、化粧品、燃料など日用品の売り上げ増により、液化メタノール(CH3OH)の需要が高まっており、持続可能性の拡大傾向やリサイクル、バイオベース化学品の成長に、再生可能メタノール市場の成長がけん引される見通しです。
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部門別成長トレンド
液体燃料としてのバイオエタノール
内燃エンジンにメタノールを使用すると、ガソリンと比較して温室効果ガスの排出量が15~20%削減されます。
アメリカやインド、中国、EUなどでは2025年末までに自動車燃料に10%以上の再生可能燃料を使用することが定められており、再生可能メタノールを含めたバイオ燃料の需要の増加が予想されています。
燃料電池への活用
電気自動車(EV)の増加により燃料電池施術が世界的にトレンドになっています。
EVは、一度エネルギー(電気)をバッテリーに蓄電し、バッテリーから自動車に電力を供給することで動く自動車です。燃料電池車は環境にやさしくコスト効率の高い再生可能メタノールがが使用されています。
2022年までの再生可能メタノール市場と今後10年の予測
FMIによると、再生可能メタノールの需要は2018年から2022年までの間に6.8%の年平均成長率(CAGR)で成長しました。この成長の背景には、温室効果ガス(GHG)排出削減や環境保護に対する意識の高まりによるものであると考えられます。
2023年から2033年にかけての10年では6.6%のCAGRで成長し、2033年には市場規模が3.9億ドルになる見込みです。主な成長要因は電気自動車の需要の高まりがあります。