双日、次世代再生可能燃料の製造を目指すNext Renewable Fuels, Inc.に出資

双日は、100%子会社である双日米国会社(以下「双日米国」)を通じて、米国で環境負荷の少ない次世代再生可能燃料の製造を目指すNext Renewable Fuels, Inc.(以下「NEXT」)に出資したと発表しました。

企業動向 ガバナンス
双日、次世代再生可能燃料の製造を目指すNext Renewable Fuels, Inc.に出資

ポイント

  • 双日は米国の次世代再生可能燃料企業、NEXTに出資。

  • NEXTはオレゴン州に次世代再生可能燃料のプラントを建設し、SAFと再生可能ディーゼルを合わせて一日あたり最大5万バレル製造する計画。

  • 双日は日系エアラインに対する供給体制やSAFの日本輸入通じて航空業界の脱炭素化に貢献を目指す。

双日は、100%子会社である双日米国会社(以下「双日米国」)を通じて、米国で環境負荷の少ない次世代再生可能燃料の製造を目指すNext Renewable Fuels, Inc.(以下「NEXT」)に出資したと発表しました。NEXTは、米国オレゴン州ポートウエストワードに、次世代再生可能燃料を製造するプラントの建設を計画しており、2026年に商業運転を開始する予定とのことです。

NEXTがオレゴン州ポートウエストワードに建設を計画するプラントでは、現在、SAF(Sustainable Aviation Fuel、持続可能な航空燃料)の製造方法として唯一商業化されているHEFA(Hydroprocessed Esters and Fatty Acids)技術により次世代再生可能燃料の製造を目指しています。SAFと再生可能ディーゼルを合わせて一日あたり最大5万バレル(約8,000キロリットル相当)、年間で750百万ガロン(約280万キロリットル相当)を製造する計画です。

NEXTは、SAFと再生可能ディーゼル以外にも、水素やバイオメタンガスの製造事業、次世代再生可能燃料を製造するための原料調達事業などを計画しており、脱炭素に向けた幅広い取り組みを進めています。

NEXTは、昨年11月、大手航空会社のユナイテッド航空の傘下でサステナビリティに特化したベンチャーファンドから出資を受けているほか、石油大手ともパートナーシップを締結しています。双日は、すでにNEXTと提携関係にあるパートナーとも連携し、安定的な原料の供給や販路開拓などを通じてNEXTの企業価値向上を目指すとのことです。

双日グループは、2050年に向けた長期ビジョン「サステナビリティチャレンジ」のもと、事業を通じた脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいます。双日はSAFの供給拡大に寄与していくとともに、日系エアラインに対する供給体制やSAFを日本に輸入するためのサプライチェーン整備を通じて航空業界の脱炭素化に貢献してくとしています。

※HEFAとは?
植物油(菜種油・パーム油・大豆油・コーン油など)や動物油(ラードなど)、廃食油を水素化処理および脱酸素化することによって目的の炭化水素系燃料を製造するプロセス。

《The Green Economy編集部》